忍者ブログ

砂糖と塩。

まったり冒険が好きなユーリ・エナののんびり赤石ブログ

[PR]

  posted by at 16:39:19 │EDIT
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

百万回のキスでも届かない

  posted by はなもゆ えな at 06:34:05 │EDIT

 はじめてあの人を見たとき、ほんとうは少し怖かった。

こわいから、虚勢を張って、意地になって戦おうとした。
そんなわたしを、あの人はやさしく説き伏せて、それから、ぎゅっとわたしを抱きしめた。

すこし低い声。あたたかな胸と、規則正しい鼓動。

何故だか急に眠たくなって、私はこの人に身を任せたのだ。





「くるよ。気をつけて」

 凛とした声音で紡がれる指示に頷き、わたしは武器を構えた。


わたしはあなたの剣。あなたの盾。
あなたの手足となって働けることが、ほんとうに、ほんとうに嬉しいのだ。

 風より速く飛びだし、あの人に襲いかかる狼を一閃、槍でなぎ払う。
わたしはあの人と狼の間に立ち、気配をとがらせた。
ダイアーウルフ…その凶暴さで名を知らしめた強敵だ。
敵は鼻に皺を寄せて低く唸る。剥き出しになった牙の間から涎が滴り落ちた。
殺意のこもった目線で射抜かれて体が委縮しそうになったが、踏みとどまる。
背中にあの人の気配を感じる。私を褒め、励まし、助けてくれる温かな気配。
わたしは狼をにらみ返した。


 痛いことも、くるしいことも、あなたのためだと思えば我慢できた。

「おつかれさま」

 そう言ってやさしく頭を撫でてくれる。
美味しいご飯を食べている時より、綺麗なマントを買ってもらった時より、
そのひと時がなにより嬉しい。


 わたしは彼に口づけた。
ふさふさの自慢のしっぽを左右に振り、何度も口づけて、全身で愛を表現する。

「こら、やめろよ」

 その度に彼は、くすぐったそうに笑って、片手で私の口元を塞ぐのだ。





 わたしは何度もかれに口づける。
一生懸命伝える。

あなたがすき。世界中のだれよりも。

でもわたしがどんなに唇を寄せても、あの雌のキスに敵わない。

ほんとうなのに。うそじゃないのに。


わたしは貴方の剣。あなたの盾。
あなたの為に戦えることがわたしの幸せ。



「キエエック」


 わたしはもう一度ささやいた。

精一杯の”好き”を詰め込んだはずなのに、なぜか寂しそうな声になってしまった。




万回のキスでも届かない






‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
あとがき

なにかのパロディで
ペット→テイマーの切ない片想いの話を書いたんですが
最後の「キエエック」で全てが台無しになりましたね。

ちなみにファミです。
病気コボではないです。
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

拍手

PR

風雨の日 2

  posted by はなもゆ えな at 12:10:24 │EDIT


 木の扉に背中を預け、サイは目を閉じた。

昔仲間と過ごしていた頃は、世界中の隅々まで冒険したようなつもりでいた。
知らない場所などないと思っていた。ありとあらゆる場所を旅した、と。

それは何という驕りだろう。
クエストを受けても中身など微塵も気にしていなかった。ただ言われるままに走り、敵を倒し、報酬を受け取って。
もし、少しでも内容を気に留めていたら。この「世界」の仕組みについて興味を持っていたら。

あるいは――少なくとも、今よりは、彼女にかかった呪いを、どうにかしてやれたのだろうか。


 と、コンコン、背中から二回立て続けに振動が伝わり、サイは現実に引き戻された。
ドアが内側からノックされたのだ。サイが扉から離れると、蝶番が静かに軋む音を立てて扉が開く。
身支度を整えたフィネがいた。怯えた目でこちらを見上げてくる。先ほどの事を気にしているのだろう。

 サイはポンとフィネの頭の上に手を乗せ、そのまま髪をくしゃくしゃにしてやった。

「わ、わっ。…もう、せっかく綺麗にしたのにー!」

 憤慨した様子で頬を膨らませて抗議する少女に少し笑って、そのまま頭を撫でてやる。
柔らかで細い金髪。小さな頭の形。手を離して、階段の方へ進む。

「…へへ」と小さな笑い声が聞こえた。一瞬振り向くと、嬉しそうに頭を撫でつけながら後ろをついてくる少女のご満悦そうな顔が見え、サイは目をそらした。

拍手

忘れちゃったのですか

  posted by はなもゆ えな at 01:49:48 │EDIT


いつのことだか おぼえてますか

あんなこと こんなこと あったでしょう

うれしかったこと かなしかったこと

いつになっても わすれない

拍手

スキルシュミレーター

  posted by はなもゆ えな at 02:11:35 │EDIT

こんばんは。私です私。エナです。どうも。


サイのスキル・ステータスシュミレートしてきました。
Lvは200を想定してます。


◆結果
  力 605          知識 20(初期値)
敏捷 10(初期値)     知恵 220
健康 200          威厳20(初期値)
  運 10(初期値) 

・攻撃命令  50
・防御命令  50
・風雨の日  50
・憂鬱な日  50
・励ます    50
・褒める    35
・治療     12
・蘇生     1

・ライディングドッグ 20


これでジャスト200です。なんか地味だなぁ。
唐辛子はあえて取りませんでした。フィネは甘党だからね。
装備は地味に良いの着てそう。サイだからね。(?)

テイマの癖に力ありすぎやん?とか言っちゃだめだ。
これには深い訳があるんだと思うよ。多分殴りテイマになれますね^^
でもテイムの時には多分力固定腰とかつけてたよこの子。説得は物理判定だからね。

フィネのLvも同じく200ぐらい。


どうでもいいけどこの小説ものすごい捏造だなぁ。
いやどうでもよくない。よくないけど。そもそもテイマにはロマの女の子しかなれないっていうような設定を最初っから崩してる上にそれ言ったらそもそもファミ擬人化ってどうなのよとかもう本当n(ry

いいんだよ!グリーンだよ!?


次回はようやく戦闘シーンになりそうです。

拍手

風雨の日

  posted by はなもゆ えな at 01:04:27 │EDIT


水の滴る音がする。

ぴしゃり、ぴしゃっ。

微かな音は、人間の耳ではきっと捉えられない。

水の滴る音がする。

ぴしゃり。

風に混じる鉄錆の臭い。誰かの喚き声。--分からない。


彼らが何を言っているのか、分からない。


水の滴る音がする。

びしゃり、びしゃっ。


……ああ、これは水の音ではないのだ。


彼女はようやくそれを悟った。


滴り、流れていくもの。
それは真っ赤な血なのだ。噴出した鮮血が、狭苦しく薄暗いこの塔の一室に、黒く血だまりを作っている。

それが自分の血なのか、或いは’彼ら’の血なのか。

彼女には分からない。
もう思考する力すら残されていないのかもしれなかった。

傷の上に傷を重ね、幾度となく殺されては、再び蘇ってさらなる蹂躙を味わう苦痛。
その苦痛を苦痛だと感じなくなる頃には、彼女は自らが「何であるのか」すら忘れていた。

びしゃり、びしゃっ。


水の、滴る音がする。







「…ネ、フィネッ」

 焦った声が私を呼ぶ。肩をゆり起す人が見える。
ぼやけた視界、見知らぬ天井、逆光で顔が見えないその人。

――ひと。

次の瞬間、部屋に痛々しい音が響いた。

ベッドの隅で震えるフィネと、振り払われた手に茫然とするサイ。
自らが何をしたのか、やっと思い至ってフィネは慌てた。

「あ……、ごめ、ごめん…」

今すぐ訂正したい。サイに触れられた事が嫌だったわけじゃない。まして、彼が怖いわけでもないと。
なのに体の震えが止まらない。両腕をこすれば、今も残る傷跡の凹凸を感じる。

「……いや、いいよ」

しばらく黙って自分の手を見つめていたサイが、呟く。
その手を硬く握り締めた。

「気にしてない」

 踵を返して、窓の外を見た。

「…今日は雨だ」

 フィネは膝を抱え、きつく体を抱きしめた。

「うん………うん」

 せめて、この震えが収まるように。



風雨の日



(削り取られていく心と、やせ細った体)

拍手

カウンター
!Caution
当ブログでは、レッドストーン二次創作小説を公開しています。苦手な方はご注意ください。ご不明な点がありましたら、カテゴリー内の「ごあいさつ」をご確認くださいませ(*´ω`*)
ブログ内検索
素材屋さん
お世話になってます(*´ω`*)
プロフィール
HN:
はなもゆ えな
年齢:
34
性別:
女性
誕生日:
1991/08/24
職業:
小さな魔女
趣味:
読書・歌・創作
自己紹介:
黒鯖に生息するできるだけ純リトル。いたずら女王を目指して日々冒険中。ペンタブが欲しい。
ランキング
レッドストーン・攻略ブログ
お人形さん
カレンダー
05 2026/06 07
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
最新CM
[02/18 KAGE]
[09/17 オジさん]
[09/17 エナ]
[09/17 yasu]
[09/08 ポルノ]
最新TB
フリーエリア
Copyright © 2010 L&K Logic Korea Co., Ltd. All Rights Reserved.
License to GameOn Co., Ltd.

当サイトで利用している画像及びデータは、株式会社ゲームオンに帰属します。
許可無くご利用又は転用になられる事は出来ませんので、予めご了承下さい。
アクセス解析
バーコード